たかが穴、されど穴
何を隠そう、ワタクシはタスク管理やメモの管理といった類の行動がすこぶる苦手だ。
けど、無論このまま放置するわけには行かない。
どの程度効果があるかは分からないが、せめてもの抵抗としてこんな対策を考えてみた。
クリップボードにルーズリーフの用紙を挟み、常に卓上に置く。
何かあればすぐそこに記入し、今後も必要と思われる情報は、
ルーズリーフのバインダーに移して保管する。
よしよし、我ながら出だしとしては悪くなさそうな仕組みを考えたぞ。
、、、がしかし、まるで書けない。
せっかくの特製卓上メモに書けない!!
流石に、いくらワタクシとはいえ、”どこにも” 何も書けないわけではない。
例えば、まもなく捨てる手はずだった裏紙には、しっかりとメモをしていた。
、、、間近に控えた、転居先での電気の契約に関しての情報を。
これも人間心理か?
奇妙なことだが、バインダーで保管するために穿たれたルーズリーフの穴を一目見ただけで、
「これは貴重なルーズリーフの紙だ、何かを書くからには、
自分なりにかける最も丁寧な字で、きちんと情報をまとめて書かねばならない。
いくら重要な情報とはいえ、電話片手になぐり書きすることなど許されない。」
とでもいった意識が生じ、ワタクシのペンと紙との間に、
越えようのない絶縁体となって立ちはだかるようである。
人間心理の不思議な奥行きと、つくづく社会人失格な自分の一面とを、
同時に味わったのであった。